公益財団法人石川県臓器移植推進財団

臓器提供のこと知っていますか

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移植医療セミナー(移植医療推進研究会主催)

 移植医療推進研究会では移植医療セミナーを、下記のとおり開催しました。
 
 テーマ  「腎移植の現状と課題 ~それぞれができること~」
 
 講  師   金沢医科大学病院泌尿器科教授 田中達朗
        「腎移植の現状 ~外科的立場から~」
 
        金沢医科大学病院腎臓内科助教 大串勇気
        「献腎移植登録者の自己管理 ~内科的管理と合併症~」
 
 日時・場所  平成29年12月 2日(土) 17時30分~19時
        恵寿総合病院

        平成30年 1月13日(土) 17時30分~19時
        小松市民病院
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田中達郎先生  金沢医科大学病院泌尿器科教授   (写真は 1月13日(土) 小松市民病院)

          腎移植の現状
             ~外科的立場から~




献腎移植の現状


脳死下  :一定時間があり、行動計画を立てることができる。
心停止下:臓器提供までの時間が、非常に短い場合も長い場合もある。

すべての人が提供できる。
脳死下では、肺、心臓、肝臓、膵臓、腎臓、小腸、眼球が提供できる。
心停止では、提供できるのは、膵臓、腎臓、眼球に限られる。
阻血時間  心臓が動いているときは阻血はおきない。血液の動きがなくなれば、
      酸素はゆきとどかなくなり、急激に壊死になる。冷却した方がよい。
温阻血時間 脳死下では阻血はないが、提供のための処置はむずかしい。
      心停止下では12~30分。腎臓は、30分が限度。
冷阻血時間 冷えた状態では酸素の消費が少なく、臓器の損傷は少ない。
      冷却時間は48時間で十分。ただし、腎臓は24時間。
生着率   温阻血時間に対応。脳死下の方が高い。



献腎移植(脳死 VS 心臓死)

            脳死下提供       心臓死下提供


臓器提供までの時間   一定の時間があり    極端に短い場合も
            計画できる       長い場合もある
    

提供できる臓器、組織  肺、心臓、肝臓、膵臓、 腎臓、膵臓、眼球
            腎臓、小腸、眼球

温阻血時間       無           数分から30分

冷阻血時間       各臓器で異なる     各臓器で異なる

生着率                  >



 全国の臓器提供数の推移を見ると、脳死は増えているが心臓死が急激に減少。結果的に献腎移植は減少している。
 脳死下から膵腎同時移植に2割が提供されるので、県内の心臓死からの臓器提供が必要。
過去2年間、県内では臓器の提供も受ける件数もゼロ。現在は、提供と同一県の移植が優先される。県内からの提供がなければ、移植につながらない。
 数少ない提供腎をいかに有効に活用できるか、心臓死からの提供腎の腎機能をいかに保てるか。



献腎移植登録者の自己管理
 透析=抗血栓療法の有無が問題になる。
パナルジン、フラビックス内服中は適応外。
動脈硬化の症状が強いと、石灰化のため移植には適さない(吻合ができない)。
多発性嚢胞腎=移植は困難になるが、手術例はある。
大きくなったのを除去し、その後移植
 
⇒ 平成28年度以降、1年に1回以上受診と評価が必要となった。
  ・外科的にむずかしいところがあるか
  ・内科的な判断(適応性の判断)


 
献腎移植の適応外患者


 ・担癌・悪性腫瘍術後5年以内
 ・肝硬変
 ・1年以内の血管合併症:心筋梗塞・脳出血(梗塞)・ASO(肢趾切断)
 ・難治性下肢壊疽を有する糖尿病性腎症
 ・EF30%の心機能低下
 ・HIV感染者
 ・Oxalosis
 ・65歳以上糖尿病性腎症で2種類以上の血管合併症既往
 ・活動性の感染症、治療中の感染症(齲歯、副鼻腔炎を含む)
 ・抗血栓療法のうちチエノピリシン誘導体(パナルジン、フラビックス)内服中の患者

腎臓は心臓が停止してからでも提供いただけます。
貴重なご意思を生かすため、よりよい状態で腎臓をいただきます。
  温阻血時間を短くするために死体内潅流にポンプを使用します。
  死体内潅流には準備が必要です。
  まずご一報を!


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大串勇気先生 金沢医科大学病院腎臓内科助教     (写真は12月 2日(土) 恵寿総合病院)          

        献腎移植登録者の自己管理
           ~内科的管理と合併症~




生体移植・献腎移植の特徴

        生体腎移植         献腎移植

ドナー     6親等以内の血族      心停止もしくは脳死下
        3親等以内の姻族 

手 術     計画的な手術が可能     緊急手術          

透 析     早期に透析離脱可能     移植後1~2週間程度の 
                      透析が必要になる場合 
                      がある

成 績     献腎移植に比べて生着率   生体腎移植に比べ劣る
        がよい

問題点     健康なドナーへの負担    長期の待機期間が必要



レシピエント選択基準(腎臓)

前提条件

血液型   ABO式血液型がドナーと一致及び適合

抗体反応  リンパ球交差試験 陰性

優先順位

①親族: 親族優先提供の意思表示がある場合
②血液型:適合より一致を優先
③下記1~4ポイント合計点数が高い順とする
 
 1 搬送時間  腎臓に血流がない時間(総阻血時間)を短くするため
         に提供者発生施設と同一都道府県の移植施設を希望
         している方のポイントが高い。                   

 2 HLAの適合度 提供者のHLA型と適合していない数(不適合:ミス
         マッチ数)が少ない方のポイントが高い。

 3 待機日数  長く待機している移植希望者のポイントが高くなる。 
        (透析日数ではなくネットワークに登録している日数)


 4 未成年者  16歳未満:14点、16歳以上20歳未満:12点 


移植直前に献腎移植不可だった実例

・齲歯、副鼻腔炎等の慢性感染症
・抗血小板剤(パナルジン、プラビックス等)内服
・5年以内に悪性腫瘍を指摘されていた
・仕事や介護により多忙
・実際に移植への踏ん切りがつかない

献腎移植登録更新時検査

・腫瘍マーカー 初回受診時と50歳以上(1回/2年)
・感染症    毎年もしくは輸血後
・胃内視鏡   初回受診時と40歳以上(毎年)内
・大腸内視鏡  50歳以上(1回/2年)
・便潜血検査  毎年
・胸部~骨盤腔CT  毎年
・頭頸部CT(副鼻腔含む)  初回受診時と5年毎
・歯科     毎年:受診直前1~2か月以内
・心電図・胸部XP  毎年
・婦人科・乳癌検診  2年毎、40歳以上(毎年)

献腎移植待機期間は2015年の時点で平均13.8年であり、腎移植に興味や希望のある方は早期の登録をおススメします。

現在では透析前に献腎移植登録を行うことも可能であり、医療関係者の方からの情報提示も必要と考えます。

御自身が腎移植加納かどうかは移植登録施設に受診していただき、判断を仰いでください。
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